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綿の1/8の軽さで温かい中綿素材「カポック」


今回はカポックというワタについてご紹介します。

最近巷で噂になりつつあるカポック。

もしかしたら、聞いたことがある方も多いかもしれません!



カポックって?

カポック(Ceiba pentandra)とは、東南アジアにで栽培される木、およびその実から取れるワタのことです。

カポックの木は、通常10~30m、最大70mの高さまで成長し、発芽後から4~5年で結実します。

1本の木に300~400個の果実が実ります。

カポックは農薬・化学肥料を使わず、また、樹木を切り倒す必要の無いなどのことから、地球に優しい素材としても関心が高まっています。




カポックのワタ

カポックのワタはクッションなどの詰め物用途の他、耐水性があるので救命胴衣に使われていた時代がありました。

また、油をよく吸うことから、海に流れてしまった重油などを吸う、油吸収材(オイルキャッチャー)としても使われることがあります。

一方で、軽すぎて加工が難しい、糸にしにくい、燃えやすい、という理由から一般衣料として使われることは少なかったのですが、近年ポリエステルのような化学繊維が主流の中綿用の原料に使われることが多くなりました。




カポックの機能性

最近では中綿にも使用されることも多いカポックのワタ。

どんな特徴があるのでしょう?


①    吸湿発熱性(天然中空構造(70~80%))

  寒い時には湿気を吸って発熱しやすく、暑い時には湿気を放出して涼しく快適にしやすい。

②    超軽量性(綿の1/8の軽さ)

  中綿に用いても重さを感じにくい。

③    疎水性と速乾性

  水をはじきやすく、水溶性の汚れに強いため、濡れても乾きやすい。

④    弾力性と風合い

  ベビースキンのようになめらかで、ふんわりとした肌触り。


なんとこれだけの機能性が備わっているのです!





カポックのサステナビリティ

「カポックは農薬・化学肥料を使わずに育てることができる」と先程書きましたが、

実は他にもサステナブルな面をたくさん持っている素材なんです。

以下に書いてみました。


①    木の実由来のダウンで、アニマルフリー。

  ダウン素材と異なり、生物由来のものではありません。

②    植物由来のため持続可能。

  ポリエステル中綿などと異なり、化石燃料などを使用しません。

③    木の伐採を必要としないため、森林保護に繋がる。

  収穫のために、木を切り倒す必要がありません。

④    CO2の吸収が促進されるため、温暖化防止が期待出来る。

  カポックという植物が成長する上で、CO2を吸収してくれます。

⑤    無農薬栽培が可能で、地球に優しい。

  コンベンショナルコットンなどのような、農薬を大量使用する栽培方法ではありません。

⑥    現地の雇用を生み出す。

  多くの民家の周辺で栽培されているので、コミュニティにおける雇用創出に繋がります。



カポック×PLA

カポックは高い機能性とサステナビリティを持ち合わせた素材であり、

最近では衣料用中綿に使用されることも増えてきた、とお伝えしてきました!

ただ、カポックは100%単体で使用することが難しい、という難点があります。

中綿で使用する時も、カポックはポリエステルなどと一緒に使われることが大半です。


ただし、豊島は長年蓄積した歴史とノウハウによってカポックとPLA(ポリ乳酸)を組み合わせた植物由来100%の中綿商品を生み出しました。

PLA(ポリ乳酸)とは、サトウキビなどのデンプンから作られる、植物由来100%のバイオマス原料。

生成中に二酸化炭素の排出量が少ないことや、一定の環境下の土中では生分解も期待出来る素材として最近非常に注目されています。

使用後は微生物によって水と二酸化炭素に分解され、再び植物の成長に使われます。


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