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SDGs 目標14「海の豊かさを守ろう」について アパレル業界ができること

UNCTAD(国連貿易開発会議)では、ファッション産業は「地球環境に影響を与えているメジャーな産業のひとつである」とも言及されています。地球の環境を守るため、アパレル業界ができることはどんなことがあるでしょうか。今回は、SDGs目標「14 海の豊かさを守ろう」をテーマにアパレル業界ができる取り組みをご紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.マイクロプラスチックの排出を抑える
  2. 2.ペットボトルを回収し新しい製品にリサイクルする


マイクロプラスチックの排出を抑える

近年、化繊の衣類から流出するマイクロプラスチックが問題視されています。

マイクロプラスチックは大きさは5mmにも満たない小さいなプラスチックゴミですが、海を漂うプラゴミに比べ除去しにくいのが問題になっています。

海に滞留するプラスチックは海洋生物の生体に影響を及ぼすだけでなく、海産物を食べる私たちの体にも影響を与える可能性があるとも言われています。

マイクロプラスチックの発生源の一つに化繊の衣類があります。

全ての衣類は洗濯をする度にマイクロファイバーと呼ばれる繊維ゴミが発生しますが、化繊でできた衣類からはマイクロプラスチックが抜け落ちます。このマイクロファイバーは洗濯水の排水と共に小川や河川に流れ込み、最終的に海にたどり着きます。

天然繊維から出たマイクロファイバーとマイクロプラスチックの大きな違いは生分解性です。

洗濯水の中に放出したとき、8ヶ月間で6%しか分解されず、その後、分解過程は停止してしまったのに対し、コットンから出たマイクロファイバーは同じ期間で76%も分解され、その後も分解が進みました。

つまり、コットンから出たマイクロファイバーは処理工程や自然の水環境の中で分解が盛んに行われ、自然に還っていくということです。反対に、マイクロプラスチックは分解されず海の中に漂い続け、海や魚たちの体内に蓄積され続けるのです。このことから、コットンは最も環境にやさしい素材といえます。コットンを積極的に活用していくことで、マイクロファイバーの流出抑制に寄与できるかもしれません。

更に、オーガニックコットンを使うことによって生産背景や生産者を守ることにも繋がります。

オーガニックコットンを使う TRUECOTTON 

オーガニックコットン普及プロジェクトに参加する ORGABITS

マイクロプラスチックを排出しないオーガニック選択ネットを使う KARAMARINE



ペットボトルを回収し新しい製品にリサイクルする

豊島では、海岸等で回収したペットボトル等をリサイクルし、環境負荷の低い新しい製品として甦らせるUpDRIFT™という取り組みがあります。

「世界の海には現状1億5000万トンのプラスチックが存在すると言われる。その上、年間800万トンものプラスチックが新たに海に流入していると推計」されています。

Ocean Conser vancy and the McKinse y Center for Business and Envir onment, “Stemming the Tide”, 2015 より引用

「海洋プラスチック問題はジブンゴト」という理念の元、地域活動団体や地方自治体、企業等と連携して行うビーチクリーンアップ活動によりペットボトルの回収を実施し、分別や洗浄を行ってから資源化・製品化します。かけがえのない自然環境を守ることにつなげます。

具体的には、クリーンアップ活動で回収した漂着ペットボトルを資源としてUpDRIFT™ファイバーをつくります。回収漂着ペットボトル由来の再生樹脂を10% 以上使用し、残りの約90%相当は、素材市場より調達するペットボトル由来の再生樹脂を活用します。
UpDRIFT™ファイバーに異なる種類のファイバーをブレンド(混紡)する際は、環境に配慮されたもののみを選定して糸をつくり、生地「UpDRIFT™ファブリック」を生産します。
UpDRIFT ™ファイバーを用いてつくられた製品は、売上の一部(卸売価格の1%相当)を自然環境の保全・復元のために活動する非営利団体(NPO)に寄付します。


海洋プラスチック問題は、世界が直面する大きなチャレンジであるだけでなく、海の恩恵を多く受ける私たちにとっては「身近な課題」でもあります。それゆえに、ただその状況を眺めるだけではなく、「自分のこと(ジブンゴト)」と捉えたい。
我々は、ともにアクションを起こす仲間や、活動する企業とともに新たな「うねり」を起こしていきます。

UpDRIFT™は、海に面する自治体や著名人からも注目を浴びており、今まさにうねりがおきている取り組みといえます。


WWD WEB
『UpDRIFT×ハイファイブファクトリー JSB3山下健二郎がファッションでサステナビリティに挑む/漂着ペットボトルから生まれるモノ作り』

JSB3山下健二郎さんの立ち上げたブランド「ハイ ファイブ ファクトリー プロデュース バイ ケンジロウ ヤマシタ(HIGH FIVE FACTORY PRODUCE BY KENJIRO YAMASHITA以下、ハイ ファイブ ファクトリー)」のキャップにUpDRIFT™の生地を採用いただきました。

  JSB3山下健二郎がファッションでサステナビリティに挑む 漂着ペットボトルから生まれるモノ作り (PR) - WWDJAPAN  三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの山下健二郎がDIYや釣り、キャンプなどのアクティビティーを楽しむ人に向けたファッションブランド「ハイ ファイブ ファクトリー プロデュース バイ ケンジロウ ヤマシタ(HIGH FIVE FACTORY PRODUCE BY KENJIRO YAMASHITA以下、ハイ ファイブ ファクトリー)」を立ち上げた。自身の趣味や経験を元にしたファッショナブルかつ機能的なアイテムを提案する。1月にファーストコレクションを発表し、初めての秋冬を迎えた今シーズンは、マウンテンジャケット(2万2000円)やフリースジャケット(1万3200円)などをラインアップするほか、豊島が扱うリサイクル素材「UpDRIFT(アップドリフト)」を用いたキャップ(4400円)も用意。「できることから始めたい」と話す山下が取り組むサステナビリティは、決して身構えず、多くの人が今日からできるアクション。その心意気から生まれるモノ作りをインタビューから探る。 WWDJAPAN



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